こんにちは、Яeiです。
今回は現役エンジニアの私が、これからIT業界に就職/転職したい人が知っておくべき現場のリアルについて解説していきたいと思います。
学校ではようやくプログラミングが必修化されており、今後IT知識やスキルは「知らないでは済まない常識」となっていくことでしょう。
ところで「IT業界はブラック」とか色々な憶測が飛んでおりますが、実際はどうなのでしょうか。
今回は、そんなIT業界のリアルと注意点について実際の作業を解説しつつ、お話させて頂きます。
是非とも、一読してからIT業界への就職/転職をしてみて下さい。
・あくまでも主観となりますのでご了承下さい。
・すべての企業に当てはまる話ではありませんのでご認識下さい。
(ただし、歴史あるIT企業の多くは当てはまるのでは無いか、とは思っております)
目次
私の経験
②面接して内定が出た瞬間就職活動終了。
つまり、いい加減に就活しました!
・3年間、馬車馬のように働く。
・残業時間100時間。
・1年目から成果物100本超え!
結婚を意識し始めた結果、退職を決意。
特にやりたいことないな、けどAIはよく分かってないから興味あるな!程度の認識でAIの仕事があるIT企業へ転職。
つまり、いい加減に転職活動しました!
ブラック企業からの脱出優先で焦っておりました。
入社後少しAI関連の仕事をやるも全く興味惹かれず。
企業としても私としてもまったくミスマッチだったため部署異動。
そもそも面接でAI関係未経験であることめっちゃ強調したんですがね・・・
新しい部署で基本的には定時帰宅をしております。
IT業界って何をするの?実際の作業を解説します。
IT業界のイメージはプログラミングをしているイメージだと思います。
しかし、実態としてはプログラミングをしていない人がかなりの人数としております。
そのため「プログラミングをしたい!」という熱い想いを持ってIT業界に入った人が「あれ、全然プログラミングしないなぁ」とギャップを感じることも多々あります。
そこで、ここではIT業界ってそもそも何をやっているのかをざっくりですがご紹介致します。
IT業界の開発スタイル
IT業界の開発スタイルとして「ウォーターフォールモデル」と呼ばれる有名なものがあります(もちろん他にもあります)。
これは、次の流れのように順々に成果物を作成していきます。
①要件定義
②基本設計
③詳細設計
④製造
⑤テスト
⑥運用
滝のように上から下に各工程の作業を行っていくことからこのような名称となっているのです。
そのため、上の方の工程を「上流工程」、下の方の工程を「下流工程」なんて呼んだりします。
期間は何を作るのかによって変わってきます。1年かかるものもあれば3年かかるものもあります。
では、それぞれどんなことをするのかをざっくりと見てみましょう。
①要件定義
お客様と何をしたいのか要件をすり合せします。
例えば「こんなWEBシステム作ってほしい!」となった際に、画面をどんなものにするか、どういった機能が必要か等、お客様の要望を聞き出します。
如何にお客様の要望を性格に聞き出せるか!事情聴取能力が試されます!
②基本設計
お客様から聞き出した要件を設計書に落とし込んでいきます。
ここでは主に大枠を設計します。分かりやすいのが、画面のイメージを設計したりします。
例えばボタンどこに配置するかとか、どのボタンをクリックするとどの画面に遷移するかとか、そもそもボタンとか文字をどうするかとかです。
③詳細設計
今までの工程で作成した大枠を詳細に設計していきます。
ここで作成した設計書を元に次の工程でプログラミングをしていきます。
つまり、ここで作った設計書に不足情報があれば次の工程が進まなくなります。
「この設計書があればプログラミングできる」という情報を盛り込みます。
ここの設計がいい加減で、製造する人が設計書を読んでも良く分からない場合にトラブルとなることが多いように思えます。
④製造
ここでは③で作った設計書を元に実際にプログラミングを行います。
皆さんがイメージしているプログラミングはここの工程ですね。
なお、③の設計書が「書かなくても分かるよね?」的なスタンスで書かれている場合は大抵炎上案件候補としてエントリー致します。
⑤テスト
作ったものをテストします。
お客様からの要件は当然として、バグを極力取り除くようにテストをするのがポイントです。
ここでバグが発生すると炎上するから極力バグを起こさず何事もなく納品しよう・・・みたいなスタンスの人がいると大抵炎上します。
素直さ大切!!!
⑥保守・運用
実際に作ったものを稼働させます。
稼働させたらお仕事は終わりではなく、メンテナンス作業も定期的に必要となります。
例えば、バグのないプログラミングはむしろ珍しく、バグが見つかったらメンテナンスが必要になります。
また、使っているツールはやがて古くなってくるので更新が必要になります(セキュリティに脆弱性が見つかったりしても更新が必要となります)
IT業界はプログラミングをそんなにやってない説
先ほど見て頂いた通り、実際にプログラミングをする期間は実はかなり短いのです。
例えば、これを1年間でやるとなるとプログラミング期間を3~4ヶ月取れるかといった感じでしょうか。
プログラミングをやりたくてIT業界に入ったとしても、実際にプログラミングを出来るのは1年のうち数ヶ月程度となってしまう可能性があるのです。
これがIT業界のリアルです。
「プログラミングやるでー!」と入社してきたものの、プログラミングをできずにギャップを感じて辞めていく新人さんを数多く見てきました。
また、プログラミングをやらせてもらえるのは若いうちだけ、なんて企業も多いと思います。
それはなぜかというとプログラミングは基本的に誰でもできるからです(もちろんケースバイケースですが)。
先ほどのウォーターフォールモデルを見てみると製造工程では既に「設計書」が作成されているので設計書通りに作れば良いのです。
(もちろん、設計書がちゃんと作られている前提です)
つまり重要なのは上流工程となるのです。当然、プログラミング知識がなければ設計書なんて作れないわけですから。
で、新人さんは製造が終わったら保守・運用にまわされて「つまらないなー」となって辞めていくというケースもまた多々あるのです。
実はIT業界はプログラミングをそこまでやってない説!あると思います!
プログラミングだけやっていたい人
当然、プログラミングが好きだからプログラミングだけやっていたい人は出てくると思います。
そういった人は「製造工程要員」としてスポットで入ることもあります。
主にフリーランスの方に多いです。
IT企業勤めのサラリーマンでプログラミングだけやっている人は少ないように思えます。
会社としても上流工程で作業できる人材を集めたいわけで、製造工程はある程度単価の安い新人でも出来てしまうからです。
そのため、数年経ったらメイン担当としてプログラミング要員から外されるなんてこともあります。
ここら辺も会社によりますし、部署にもよってくるので一概には言えませんが、ずっとプログラミングをやっていたい人はフリーランスかそういった会社を目指すのがよいかもしれません。
プログラマーと呼ばれるお仕事ですね。
IT業界はブラック?IT業界の傾向
完全に主観的な観点でIT業界を分析しますと以下の通りとなります。
残業時間は長めになる傾向がある
IT業界あるあるとして「残業時間の長さ」が挙げられます。
これはいたるところで耳にするのではないでしょうか。
実際どうなのかと言うと、
・企業によって変わりますし、
・部署によって変わりますし、
・行程によって変わります(製造、テスト工程が炎上しやすい)
これは物つくりの業界ではある種当たり前ではないでしょうか。
ただし、IT業界固有の問題があるとするとお客様はITに詳しくない方も多く「もっとこうして欲しい」という無理難題を押しつけられるケースがあります。
こういった場合、力のない中小企業では「御意、仰せのままに」以外の回答ができないのです。
当然、当初の見積もり+無理難題が加わるので時間が足りずに残業祭りになるのです。
似たような話として「簡単に出来そう!」と思っていたけどふたを開けてみたら「めっちゃ大変やーん!」ということも多々あります。
これらはIT業界には高度な知識が必要となるためです。
そのため、IT業界はどうしても残業時間が長くなりがちなのです。
IT業界は楽?いいえ、生涯学習が必要です。
「IT業界が楽そうだから」とか「就職口が多くて入社しやすそうだから」といったような軽い気持ちの方は注意が必要です。
IT業界、めっちゃしんどいです。
何がしんどいってIT業界は生涯学習が必要です。
昨年までの最新は今年には古くなっているような時代です。
時代の変化に取り残されないためにも業務時間外でも自分で勉強できる人でないと仕事で取り残されます。
もちろん、古い技術ばかり扱っている企業であればそんなことはないのですが、古い技術もいずれ終わりが訪れます。
そうした際に、新しい技術を使わざる得ない日もやってきます。
昇進や将来の転職を考えていない人は構わないかもしれませんが、自分で勉強できないと同僚との差はみるみるうちに開いていきます。
そのため、就職口が多いのはその通りですが(人手不足)、IT業界は決して楽ではないです!!!
当記事は以上となります。
IT業界を目指されている方は、業界のリアルを知ったうえで入られると良いと思います。
ブラックか否かといった話は会社によりますし、部署にもよりますのでこの話はナンセンスに思います。
本当に知っておいていただきたいのは「プログラミングばかりやっているわけではない」ということと、「生涯学習の業界」であることになります。
ここを知らないでいると入ってからギャップを感じて辞めることになりかねません。
知ったうえで、自分で選択してみて下さい。
ちなみに、私はIT業界は大好きです。日々新しい技術が生まれ、世の中をより便利にするツールが登場してきます。
こんなにワクワクする業界もあまりないのではないでしょうか。
長々とお疲れさまでした!