親子で読む絵本シリーズ|『おにはそと! ふくはうち!』節分の由来を優しく学べる一冊

こんにちは、Яeiです。

今回は児童書『おにはそと! ふくはうち!』をレビューしていきたいと思います。

節分といえば、「鬼は外、福は内!」の掛け声とともに豆まきをする行事。でも、その由来を子どもにどう伝えたらいいのか悩むことはありませんか?

いもとようこさんの絵本『おにはそと! ふくはうち!』は、やさしいイラストと心に残るストーリーで、節分の意味を親子で楽しく学べる一冊です。

鬼が怖い我が子に読んでみたら…意外な反応が!? 親として感じたことや、子どものリアルな感想も交えながら、本書の魅力をお伝えします。

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基本情報

タイトル

おにはそと! ふくはうち!

作者

いもとようこ

出版社

金の星社

発売日

2016/1/18

値段

1,650円

ページ数

32

多いページの文字数

150文字程度

読み始めた年齢

4歳

あらすじ

長く続く日照りで、村の田んぼの稲が枯れ始めていた。収穫の時期が近づいているのに、このままではお米が実らない。村人たちは困り果て、空を見上げてはため息をついていた。

そんなある晩、おふくの母はぽつりとつぶやいた。

「もし雨を降らせてくれたら──」

その言葉を、遠く高い山に住む鬼が聞きつけた。

「本当だな?」

鬼は風のような速さで山から飛んできて、おふくの母の前に現れた。そして母の出した「条件」を聞くと、満足げにうなずき、再び山へ帰っていった。

しばらくすると、空に黒い雲が広がり、ポツリポツリと雨が降り始めた。やがて、それは大地を潤す恵みの雨となる。

しかし、おふくと母は気づく。この雨がもたらすものは、喜びだけではないことに——。

果たして、願いの代償とは? そして、おふくと母が下した決断とは?
節分の由来を描いた、ハラハラドキドキの物語。

感想(鬼がかわいそう)

いもとようこさんの作品が大好きで、特に『たなばたさま』はお気に入りの一冊です。季節の行事を学べる絵本として、節分の時期に本書を購入しました。

親子で読む絵本シリーズ|『たなばたさま』美しいイラストで楽しむ七夕の物語

鬼が怖い我が子ですが、本作の鬼はふんわりとした優しげなイラストで描かれているため、安心して読み聞かせました。ところが、それでもやっぱり怖かったようで、「節分いやだ」「豆まきやりたくない!」と大騒ぎ。笑

それなのに、後日そっとお気に入りのぬいぐるみにこの本を読み聞かせてあげている姿を見たときは、思わずほっこりしました。怖がりながらも、どこか心に響くものがあったのでしょう。

そして、親になった今だからこそ改めて感じるのは、お母さんの“あの条件”に対する違和感。願いが叶うなら、何を言ってもいいのか? ふと、思っても口に出してはいけないことがあるのだと考えさせられました。「壁に耳あり、障子に目あり」ということわざがぴったりの展開です。

村の人々は恵みの雨に喜び、幸せに包まれます。でも、鬼とおふくちゃんの心には、どんな想いが残ったのでしょうか? 読み終えたあと、子どもと一緒にじっくり考えたくなる、深みのある一冊です。

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