ITの勉強をしようと本を開くと、「ビットだのバイトだの」「LANだのWANだの」と専門用語がどっさり。
多くの人は「あれ?プログラミングしてアプリを作りたいのに何の話をされているんだ?」と疑問を抱き、途中で挫折してしまうことだろう。
でも大丈夫。今日は、身近な出来事からITの仕組みを感覚で理解してもらう話をしていくつもりだ。
Яei
🎮 パズドラで考えるインターネットの旅
まず、ITへの取っ掛かりとして、君が普段使っている携帯アプリを例に考えていこう。
筆者はパズドラに非常にお世話になっているため、以降はパズドラを例に挙げるが、他のアプリでも大体同じようなイメージと思って聞いてほしい。
さて、君がスマホでパズドラを起動して「START」をタップしたとする。その瞬間、何が起きているだろうか?

これがITへの取っ掛かりの始まりになるだろう。これから一緒に、STARTボタンを押した後にデータがどんな旅をしているのか覗いてみよう!
Яei
🏠 スマホの中の旅
ログイン画面で「START」を押すと、まずは「僕のデータをくれ!!!」って僕のデータを持っている別のコンピュータ(サーバ)に問合せする準備を始めるんだ。
準備とはざっくり言うと、「送り先を決める」と「送れる形に整える」作業のこと。
スマホの中でせっせと作業を開始する。
🛰️ 空の旅!電波に乗って基地局へ
スマホの中で準備が整うと、データは電波に乗ってスマホから基地局へ飛んでいく。まるで空の旅のように。
基地局と言っても、秘密基地ではないよ(笑)
「マンションの屋上にある白い棒アンテナ」や「電柱にある小さな箱と白いパネル」なんかがそれだ。街中にひっそりと存在しているけど、データを受け取る大事な場所だ。

Яei
⚡ 光の高速道路でキャリア網へ
基地局に辿りついたデータは、光ファイバーと呼ばれるケーブルを通り(例:下図のような電線の下の3本線)、回線業者(キャリア)の本拠地へと旅をする。
光ファイバーはとても高速で、まさに光の高速道路だね。

キャリアとは、君がスマホを契約した会社のこと。NTT、KDDI、ソフトバンク、楽天などが代表的だ。
昨今普及してきている格安系(MVNO)のワイモバイルやUQ、mineo、IIJmioなどは、キャリアの回線を借りてサービスを提供しているので、仕組みとしては同じだ。
🌐 プロバイダでの交通整理
データがキャリアの網を抜けると、いよいよデータはインターネットの世界に出ていき、海外にあるパズドラサーバ(別のコンピュータ)に向かって旅を続ける。
このとき、データがインターネットの旅で迷子にならないようにプロバイダが経路の交通整理をしてくれる。
「どの経路でどの国のサーバに行けばよいのか」を決めるわけだ。
最近はキャリアとプロバイダが同じ会社の場合が多く、手続きはスムーズになっている。
🌊 海底の旅
インターネットに出るといよいよデータは海を越える。海底ケーブルを通って、遠く離れたサーバ(別のコンピュータ)へ進む。
海底にケーブル?サメに食べられるんじゃないか!?と思うかもしれないが、ケーブルは頑丈なカバーで守られているから、その心配はなし!(笑)

日米間ケーブル「Japan–US Cable Network(JUS)」のように、複数の企業が共同で出資・管理している場合もある。
国ごとに領海までは自国管理、外洋は共同管理、故障時も国際ルールに従ってメンテナンスが行われる。
🏰 パズドラサーバのもとへ
海底ケーブルを通り、国外のパズドラサーバ(別のパソコン)にデータが到達。
サーバはこのデータを処理し、ログイン情報をスマホに送り返す。
パズドラサーバから自分のスマホに返されるデータは、今見てきたデータの旅の逆の道を旅していくこととなる。
📌 まとめ:スマホのデータ旅路
今回は、スマホに入っているパズドラのログインボタンを押すと何が起きるのか?データの旅を一緒に追ってみた。
📱 スマホ
↓(電波)
📡 基地局
↓(光ファイバー)
🏢 キャリア網
↓
🌐 プロバイダ
↓
🌊 海底ケーブル
↓
💾 パズドラサーバ
ただこれだけの話であったが、データがこんな壮大な旅をしているなんて考えても見なかったのではないだろうか?
自分が契約しているキャリアが何を提供してくれているのか?そもそも電線とか海底ケーブルとか「え!?そうだったの?」と思う話も多かったのではないだろうか。
ほんの一瞬で、世界をまたぐ旅が行われている。ITのロマンを少しでも感じてもらえたならバッチリ!
次回は復習も兼ねて、マンションだったらどうなる?パターンを解説しよう。
勘の鋭い人なら、前半が少し違うだけで似たような話になることが分かるかと思う。